
昨日の22日は冬至。
陰極まって陽に転じるこの日は、私の誕生日
でもあります。
もうすっかり毎年の恒例となった、神縁深き
この日の伊勢神宮参拝。
毎回様々な瑞兆を体験し、祝福の徴を賜わり、
高揚と至福感とともに参拝を終えるのが常で
した。
でも、今年はとても淡々としたものだったの
です。
気候も冬とは思えないほど暖かく穏やかで、
伊勢の空も、曇りでもなく晴れでもなく、
とてもニュートラルな感じでした。
例年になく参拝者は多く、とても賑わってまし
たが、私は静々と、外宮,内宮と御垣内参拝を
済ませます。
外宮では、大神楽の奉奏とともにご祈祷を賜わ
るのも常なのですが、やはり今年は淡々とした
ものでした。
私は、言挙げしながら、
ああ、ミコトモチ(使命)とは、淡々と、粛々と、
静々と果たしていくものなのだなと思いました。
ことさら気負うこともなく、また誇示すること
もなく、当然のごとく、あたかもただ呼吸する
がごとくに。
最後の荒祭宮で、偶然(必然でしょうが)にも
久しくお会いしていなかったあるグループの方
々と遭遇しました。
そう、この方達も、淡々と、粛々と、決して
自己主張することなく、外側の現象世界がどう
移り変わろうと、地道に、「し過ぎない」という
工夫と、世界と丁寧に謙虚に関わろうとする
在り方でご奉仕されている方々だったのです。
私はまだ、自分のミコトモチがどのようなものな
のかは分かりません。
でも、今、私が出来ることを、淡々と、粛々と、
いたずらに踊らされることなく、地に足をしっかり
とつけながら、果たしていこうと思いました。
一陽来福のこの日、多くの参拝者の賑やかな話し声
の中、私は静々と、神宮を後にしました。

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