
白き龍はゆっくりと、清き水の流れに
その身を沈める。
彼は水の流れそのものとなり、こうして
自らの存在を確かめる。
その休息はわずかで良い。
彼は自らの誇りをかけて、再び天地に呼応する。
彼が天地に呼応するとき、天(あ)と地(わ)
が溶け合う。
天(あ)と地(わ)のことを彼は知らない。
知りはしないが、彼もまた天(あ)と地(わ)で
あったことを思い出す。
天(あ)地(わ)の響きと、彼の魂の鼓動が
重なり合う。
もはや彼は、全き白き光である。
もはや彼は、一切から自由である。
それでも彼は静かに待つのだ。
自らの存在を確かめるために、清き水の流れに
身を沈めるときを。
白き龍の誇りにかけて、再び天地に呼応するときを。