
昨日、家内と、映画「SPIRIT」を観ました。
ジェットリー主演の、実在した中国武術家をモデルにした映画で、
本当の強さとは何かを問う映画でした。
主人公は、人に勝ち続けること、一番強くあり続けることが目的で
戦いに明け暮れますが、常に勝ち続けようとすることは、ある
意味無限地獄なのかも知れません。
実際に、彼は、その戦いの中で大切なものを失います。
絶望と孤独と罪悪感にさいなまれますが、美しい平和な山村の人々
に救われ、本当に生きる意味と、本当の強さの意味に気づいていきます。
その後、彼は、外国勢力に蹂躙され、またそのことに甘んじていた
中国の人々の魂の尊厳を取り戻すために戦いを始めます。
しかし、その戦いは、以前のような目的ではなく、平和への祈りでも
あったのです。
謀略に合い、毒をもられることになりますが、それでも自分の魂
の尊厳に従い、生命が尽きるまで彼は戦い抜きます。
美しくも壮絶な死にざまを通して、彼は、報復や戦いからは何も
生まれはしないこと、本当の強さとは、逃げないで自分に勝ち続け
ることだということを、多くの人に気づかせていくのです。
静かに、穏やかに死んでいくラストシーンに、私は思わず泣いて
しまいしました。
隣を横目でのぞくと、家内も涙を拭っていました。
私は感動しました。
彼の境地に、崇高なる思いに。
平和へのメッセージに。
何度でも立ち上がる、永遠不滅の魂に。
決して滅びることはない、熱いSPIRITに。
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